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連載記事 すくすくポイント

國學院大學人間開発学部による「子育てエッセー」
教育が抱えるさまざまな問題と向き合いながら、子どもたちの健やかな成長を考えます。

2018年 No.11

子どもなりの世界から 育まれるものを考える

乳児はパパやママをはじめとする家族から大切に世話を受け、丁寧に関わってもらい、人と一緒にいる心地よさを通して、身近な大人を大好きになります。赤ちゃんにとってこの温かさが「人と一緒にいるって心地よい」という感覚の始まりです。大好きな人と一緒にいることで安心できるようになると、好奇心を発揮し、身の回りにあるものに興味を持つようになったり、挑戦することを楽しめるようになっていきます。一方、関わる対象が広がれば、ルールや決まり事を守らねばならない場面も増えてきます。

「道徳性・規範意識の芽生えを育む」

子どもは身近な大人から善悪の判断を獲得していきます。最初は身近な大人の判断基準を基に判断するので、他律的道徳と言います。「ママがいいって言ったから」という考え方です。しかし、子どもの生活の場が広がり、子ども同士が一緒に遊ぶようになると、子ども同士の生活の中で、相手の感情に気づき、相手を思いやるようになります。その中で、「友達が嫌って思ってるから、ダメ」等、子どもが自分で判断できるようになっていきます。これを自律的道徳と言います。他律的道徳から自律的道徳へと移行することによって、、子どもは主体的に物事を考え、周囲の人たちと協力して生活を作っていくことができるようになります。

「心の基地になること、子どもが考える余裕を持つこと」

このプロセスにおいては、子どもが安心して子ども同士の世界で自己発揮できること、子どもが子どもなりに考えて判断する経験を持つことが大切です。そのためには、家族が安心できる心の基地になることが大切です。だからこそ、愛情に条件を付けないでありのままの子どもの姿を受け止めてほしいものです。また、子どもが自分で考えることで主体的に物事に取り組めるようになりますから、子どもが子どもなりに考える時間を大切にしてほしいと思います。ここでは、「子どもなり」であることが大切です。それは、大人の価値観からは正解ではないかもしれません。

「子どもの目線から、世界を眺めてみよう」

子どもの世界は大人から見ると、無意味に見えることや非効率に見えることがあります。ある幼稚園で、蛇口から流れる水をずっと手で受け止めながら、じっと見つめている幼児がいました。大人から見れば水道の水は日常の風景にすぎませんが、水の手触りや音、色や光を感じ、不思議さを感じる子どもなりの世界がそこにありました。子どもの世界は面白さや不思議さに満ちています。不思議だなと思う気持ちと、そこから始まる好奇心こそが、子どもの成長するエネルギーであり、やる気の源になるのです。 子どもの目線から世界を考えてみませんか。

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