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連載記事 すくすくポイント

國學院大學人間開発学部による「子育てエッセー」
教育が抱えるさまざまな問題と向き合いながら、子どもたちの健やかな成長を考えます。

2017年 No.02

「子育て、あいうえお」

 「人間開発」のめざす子育ては何か? そこで、今回のテーマは、「子育て、あいうえお」です。
 「あ」は「ありがとう」、「い」は「行ってらっしゃい」、「う」は「うまいね」、「え」は「えらいね」、「お」は「おいで」です。
〇「ありがとう」
 子育ては大変です。「子育ては楽しいか」というアンケートで、日本のお母さんは「はい」が2割台。日本のお母さんは、子育てが嫌いなのかと言えば、そんなことはありません。ではなぜ、子育てが楽しくないのか?
 その原因の一つは、お母さん任せの子育て。お父さん方、「育児なしは意気地無し」です。
 二つめは、核家族化により「おばあさんの知恵袋」が無くなったこと。「(地域)ぐるみで子育て」、つまり一人で悩みを抱え込まずに、地域の仲間で子育てをしましょう。
 三つめは、日本のお母さんは、子育てに完璧さを求めがちということ。「子育てに満点無し」です。もっと肩の力を抜きましょう。
 もちろん、日頃の親子関係では、子どもの行動を認めてあげて、「ありがとう」です。子どもは、「社会的承認の欲求」を持っています。「ありがとう」を言ってあげましょう。
〇「行ってらっしゃい」
 お子さんが出かけるとき、「行ってらっしゃい」と声をかけているでしょうか。
 子どもにとって挨拶は、親御さんからの期待と信頼のエールです。実は、期待と信頼のエールは、それに応えようとする子どもの成長のエネルギーそのもの(「ピグマリオン効果」)です。日頃の挨拶のエールこそ、子どもの「やる気スイッチ」なのです。
 「行ってらっしゃい」だけではありません。「おはよう」「お帰り」「おやすみ」などの日常の挨拶交換が、子どもの成長には、とても大切なのです。
〇「うまいね」「えらいね」
 子どもは、自分で成し遂げたいという「自己成就の欲求」というのを持っています。しかし、「叱る」ことに比べて、良い面を見る、あるいは、認めて「褒める」ということは、なかなか難しいものです。
 ①プラスで評価する加点法で見る親に、②結果よりもその子の伸びで見る親に、③さらには、マイナスもプラスに置き換えて見ることにより、その子の持つ「よさ」を引き出す親になりましょう。言い換えれば、「ナメクジも、殻持たぬ故、疎まれる」です。
 暴れん坊も元気闊達にというように、親の見方一つで、かわいい殻を付けてやれば、ナメクジも、でんでん虫に変わります。
〇「おいで」
 「友がみな、我よりえらく見ゆる日よ、花を買ひ来て、妻としたしむ」。これは、石川啄木の有名な短歌です。子どもも同じです。くじけたり、情けなくなったり。そんな時こそ、声をかけてあげましょう。「おいで」、と。
 これからも、「子育て、あいうえお」が行き交う笑顔いっぱいの家庭をめざしましょう。

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