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ケンカするほど仲がいいと言うけれど。夫婦のグチ、どうしてますか?

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ついつい子供に夫や妻のことをグチっていませんか?
夫婦の問題に子供を巻き込むのは大問題?!

出産を機に、なんとなく広がってしまっている 「夫婦の溝」。ついつい相手に冷たい態度をとったり、夫婦ゲンカやグチも多くなる・・・。でもちょっと待ってください。その姿を一番近くで見ているのは子供たちです。そのことに、その状況に、罪悪感を持ったことはありませんか?

原宿カウンセリングセンター所長で臨床心理士の信田さよ子先生にうかがいました。

お話


小さな子供にとって、家族とは「絶対的な世界」

夫婦の溝、とひとことで言っても、それこそ夫婦の数だけ溝の深さにも質にも差があることでしょう。夫婦ゲンカにしてもそうです。些細な言い争いから、どちらかが相手に手を上げたり、傷を負わせたりするようなレベルのものまでさまざまで、深刻なものであればそれだけ、面前でその様子を目撃する子供たちの傷は深くなります。

理想を言えば、夫婦仲睦まじく、ケンカをせずに話し合いで問題解決をし、家族全員が仲良く暮らすのが一番です。しかし、もともと他人同士が一緒に暮らしているわけですから、衝突するのも、相手の考えていることが理解できないのも当然です。 そんなときは、ケンカ後に仲直りし、日常に戻るまでの一連のやりとりをしっかりと子供に見せることが重要です。親にとっては単なる夫婦ゲンカであっても、小さな子供にとっては、この世の終わりのようなものです。なぜならば、子供にとっては「親、家族」こそがこの世の全てだからです。

0歳児にも説明は必要「あなたは悪くない」

よく、一晩寝れば忘れる、という言葉がありますが、夫婦ゲンカに限っては、うやむやにするのはやめましょう。これは面前でケンカを見せるよりもよくないことかもしれません。状況がわからないことほど、子供を不安にさせることはありません。その際、年齢に関係なく、しっかり言葉で説明することが大切です。そこで注意すべき点が一つ。「お父さんとお母さんがケンカして怖かった?」と、ようやく話がきちんとできるようになった3〜4歳の子供に尋ねると、高い確率で「そんなことなかった」と返答します。でもこれは、「怖かった」と答えることが親の負担になることを幼な心に理解し、気をつかっているからに他ならず、その言葉を鵜呑みにしてしまうことがないようにしたいですね。

赤ちゃんならば状況がわからない、言葉もわからないと思い込むのも問題です。私のセンターでは、生後6カ月であっても、母親に威圧的な父親が帰宅する足音を聞くと泣き止むという赤ちゃんがいました。父親が在宅中はとても大人しく、母親と2人になるとグズるを繰り返していたそうです。つまり、親のピリピリとした雰囲気は、たとえ0歳であっても感じ取るということです。

言葉が通じない、大人の難しい心情までは理解しない、とうやむやにするのではなく、説明し、「あなたのせいでこうなったのではない」ことをきちんと言葉で伝えることが大切です。小さな子供は、家庭内の不和を自分のせいだと思い込んでしまう傾向があります。子供によりますが、小学校入学〜小3くらいまでは、しっかりと説明してあげましょう。

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子供の成長を妨げる!?親の愚痴と勘違い

子供は小3、中2頃に、心身ともに成長の転換期がやってきます。この年代で少しずつ親離れの準備をしていくのです。例えば友達との約束を優先したり、親に隠し事をしたりと、「自分だけの世界」を持ちはじめます。

同性であるというだけでも、母と娘の距離はいやでも近くなります。年齢が上がるにつれ、つい娘に甘えてしまう。夫婦関係のグチ、自分自身の心配事、なんでも幼い娘に語って聞かせることは、先程の、「親が全て」である子供の置かれている状況を利用してしまっていることに他なりません。「なんでもウンウンと聞いてくれて、『お母さんは悪くないよ!』と味方してくれる。なんていい娘に育っているんだろう」と喜んでいるようならば赤信号です。

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「娘は母の最大のカウンセラー」と私は表現していますが、いざ娘が自立しはじめると、手元から離したくないと言う願望が思わぬ過干渉を招き、母娘関係が破綻する事例を私はいくつも見ています。男の子の場合、異性ということもあり、母から見ると理解できない部分も多く、自然な距離ができるはずですが、息子を最大の話し相手にするようなべったりとした関係ができ上がっているとしたら要注意です。

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夫婦がすれ違いはじめると 子供との関係性もバランスを崩しがち

男女を問わず、子供の第二次性徴が現れる時期は自立に重要な意味を持ちます。しかしこの貴重な時期は受験と重なり、働き盛りの夫と受験生の世話をする妻との間に、「子供の将来について考える」という課題が増え、溝が深くなることがよく起こります。夫への不満も手伝って、母親はついつい「受験勉強の伴走」という体裁で、比重を子供にかけがちです。

ある大手塾には子供の成績が下がると両親を呼んで面談をし、その際、それとなく家庭内の状況を聞くこともあるそうです。これはもはや家族カウンセリングと同じようなもので、親の過干渉による本人のプレッシャーなどを、それとなく確認しフォローする目的もあるのだろうと思います。子供の心身の成長にとって重要な時期が、受験期と重なっているのです。

そのことによって子供たちは、ときには「自分の人生」を歩むことに困難をおぼえます。受験に合格して自由を得ても何をしていいかわからなかったり、将来を親の意思で決めたり。そういった流れは大学受験期まで続く場合もあります。いざ入学した後の1人暮らしでも、SNSの普及で親子の適度な心の距離が取りづらくなっています。毎晩、親に夕食のメニューの写真をSNSで送ったり、母親が一日何をしていたのかLINEで報告を求めたり、客観的に見れば少し奇妙な親子関係が続きかねません。

つまり、夫婦間の悩みや愚痴を聞かせたり、その問題の中身をすり替えて過干渉になってしまったりするのは、子供の健やかな成長を妨げるといっても過言ではないということです。

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本来、家庭内でお互いの愚痴や悩みを共有する相手は配偶者の夫や妻であるべきです。 まずは夫婦だけの時間を意識して持つこと、対話する時間を意識して増やすことが大切です。

ここで重要なのは「意識して」という部分です。日本では、父親が朝から夜遅くまで外で働く風潮があり、育児の比重がどうしても母親に偏りがちです。その結果、夫婦間の溝が深まり、ディスコミュニケーションがデフォルトといっても言い過ぎではなくなっています。そんな環境のなかで、子供が健やかに成長するためには、夫婦間の意識的な歩み寄りが必要なのです。

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