近年、食事から病気の治療・予防を促す「栄養療法」に力を入れているとお聞きしました。どのような治療なのですか。
開院以来、西洋医学に加え、漢方薬も取り入れ、子どもの病気の治療や発達障害、心の不調の改善に取り組んできました。
その中で感じたのは食事の大切さです。「人間の体は食べた物でできている」という言葉どおり、食物から摂取する栄養はとても重要です。医学としての栄養に関する研究は近年特に進化しており、適切な栄養状態を保つことで不調や病気を改善し、よりよい成長や発達につながることが分かってきています。
これからの時代は自分の免疫力や体力を高め、病気を予防することが重要です。また、栄養状態を至適にすることで子どもたちがどこまで成長していくことができるのかは、私の楽しみでもあります。そこで、栄養療法を子どものための未来の医療と位置付け、2019年5月より本格導入しました。
まず、血液検査による栄養解析を行い、分子整合栄養医学的見地から不足している栄養素を調べます。その結果に基づき、食生活の改善や必要なサプリメントのご提案をさせていただきます。その後、1~3カ月ほど経過を見て、さらに必要な治療と栄養療法を行います。
薬と違い副作用の心配はありません。これにより、発達障害の疑いがあるお子さんの症状の一部が改善したり、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状が軽減されたりした方などもいらっしゃいます。食事を整えることで家族全員で健康になっていただきたいと思っています。
読者から質問です。

西洋医学、漢方、栄養療法などからより良いと思われる方法を提案
私の経験からいえるのは、一番身近にいるご両親がお子さんの様子について、いつもと違う、おかしい、と感じたら、何かある可能性が大きいということです。
何らかの病気の場合もあれば、心の不調かもしれません。
その原因がわかるよう調べるのも医師の大事な役目ですから、発熱や腹痛などの具体的な症状がなくても遠慮せず相談に来てください。診察の結果、病気ではないと分かれば、安心できますよね。もし、クラス替えがあったとか、弟や妹ができたなどの環境の変化により不安定になっているのだとしたら、対処法を一緒に考えましょう。
当院では西洋医学だけでなく、漢方、栄養療法など、さまざまなものを取り入れており、患者さん一人一人に合った治療法をご提案します。
子育ての悩みも全力でサポート
小児科医の使命は病気の治療だけではないと考えています。
私自身、2人の子どもを育てた先輩ママとして、お子さんの病気や健診で来院したお母さん方には、悩みがあるなら聞かせて、と日頃からお伝えしています。
お友達やご主人には言いにくいこともあるでしょう。でも、悩みを口に出すだけでも少しほっとするものですし、頭の中が整理できることも少なくありませんから、そんなときはここに来てください。
子どもを産み、育てるというのは素晴らしいことです。その長い期間には、子どもの心身の成長や、自分の仕事のキャリアの心配など、さまざまなことを考えると思います。
でも、それは一生の中の何年間かだけです。生き方は人それぞれ、人生は1回ですから、ぜひ楽しんで子育てをしてください。そのために、小児科医として全力でサポートします。
お話を伺ったのは
ほしの小児クリニック
院長 星野 千代江 先生
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ほしの小児クリニック
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