
「ことば」を中心に据えた教育 
丁寧に伝える日本語 「ことばの教育」に力を注ぐ、昭和小学校の国語は週に八時間。教科書を使った四時間に、言語機能を二時間、書写と読書に各一時間と、それぞれ専門の先生が指導にあたっています。
一年生の言語機能の時間。教壇に立つ北野純子先生は、NHK教育テレビの「わくわく授業」という番組に登場したこともある昭和小学校のベテラン先生の一人です。ことばのしくみを学ぶ導入として、重要な意味を持つ一年生の国語は、正しい母音の発音から五十音を身につけることに始まり、ひらがなとカタカナの違いや日本語の組み立てなどの基礎を、十分な時間をかけて楽しみながら学んでいきます。
この日は「日づけとよう日」として、先生が写真入りカレンダーを取り出しました。一枚ずつめくりながら、「これは何をしている人?どこの国かしら?」と、世界中の子どもたちが生活しているようすや、地図上の場所を示して、国語の枠にとらわれない内容で学習意欲を高めると、後半では暦にまつわる知識や曜日の漢字などを学習しました。北野先生は抑揚のある声で、全員と対話しているように語りかけ、間違えた答えも一度受けとめてから正解へと導いていくので、教室は誰もが失敗を恐れずに自分の意見を発言できる温かな雰囲気に包まれていました。「私は〜と思います」と、正しい言葉遣いが一年生で身についている子どもたち。全教科を通じて、低学年の頃から美しい「ことば」と自然に親しむことで、正確な敬語や礼儀を場面に応じて使い分ける力が備わっているようです。
個性を伸ばす充実の専科制 昭和小学校の授業は、国語のように一つの教科を複数の先生が担当する複数指導制のほか、多くの教科に完全専科制を取り入れています。子どもたちに人気の図工は造形と絵画に二分化し、彫刻と日本画の先生がそれぞれ指導に当たっているそうです。六年生は「自分が座れること」を条件に、同じ大きさの板をつかって椅子を作りました。設計図を描き、ミニチュアを作り、強度を考えるといった既習の知識を総動員して完成させた椅子は、どれも大人では思いつかないような柔軟な発想を具現化した、世界に一つのオリジナル。子どもたちの豊かな個性が実を結び、努力が十分にうかがえる仕上がりとなりました。
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