鴎友学園女子中学高等学校

自ら考え、自ら発信する主体的な学び

「慈愛(あい)と誠実(まこと)と創造」を校訓に、キリスト教精神による全人教育を行う鴎友学園。さまざまな活動に仲間と共に積極的に関わる中で、互いの違いを認めつつ、共に高め合う豊かな人間関係を築きます。自ら考え、自ら発信する主体性を大切にした学びは、学んだ結果よりも学ぶ過程を重視。「あきらめない」「粘り強い」「自分の力で進んでいける」女性を育てます。 
所在地 東京都世田谷区宮坂1-5-30
電話番号 03-3420-0136
アクセス 宮の坂駅より徒歩4分
経堂駅より徒歩8分
HP http://www.ohyu.jp/
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高校からの入学なし
帰国子女枠なし※状況に応じて加点有・要相談
学期制2学期
外国人教師2名
プールあり
宗教あり(キリスト教)
制服あり
スクールバスなし
学食
(カフェテリア)
なし
パン・お弁当の
販売
あり
海外研修なし
公開行事オープンキャンパス(7月)
かもめ祭(9月)
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2011年◆気づきと発見、そして考察。高2の修学旅行は、学びの集大成

 5月の前期中間試験最終日、試験を終えた高2生がホールに集まり、4泊5日で奈良・京都を訪れる修学旅行の第一回説明会が行われました。スライドが映し出され、「さあ、説明を始めます」と先生が呼びかけると、話し声がピタッと止み、ホールの最後尾でもマイクを使わない先生の声がはっきりと聞き取れます。スケジュールや宿泊ホテルの説明に続いて映し出される、東大寺の大仏や広隆寺の弥勒菩薩の映像を見ていると、突然、「大仏の手のポーズはどれでしょう?」「え!どれだっけ??」。正解に引き続き、社会科担当中村俊明先生が仏像の手の形(印相)の意味を解説すると、生徒たちは熱心に聞き入っていました。 
 6月に入ると学園祭、運動会、修学旅行の3つの行事の準備活動が同時に動きだし、忙しくなる高2生。委員会活動や部活動でも中心学年の責務を果たし、行事でも委員に立候補した生徒たちを中心に、パワフルに準備をこなします。「部屋分けやコース決めでも、仲良しグループばかりにこだわらず、あまり話したことのない子と仲良くなるチャンスと、自分から動いてくれます」と、昨年度の旅行委員。みんなが協力的なので、スムーズに決まっていくそうです。 
 4日目の京都自主研究見学日は、修学旅行のハイライト。グループごとに自分たちが決めたテーマにそって見学ルートを決定、移動時間や費用も細かく調べますが、現地では迷ったり、道が混んだりと、毎年ハプニングの連続。決められた旅館到着時刻に間に合うように、駆け込むグループもでるとか。「修学旅行は本物に触れる最大のチャンス」と、中村先生。「事前に調べた上で、現場で見て気づく。そしてその理由を考えて、発見して、納得する。それが学問の楽しさ、知ることの喜びです」。自主研究の成果は班ごとにまとめます。例年、内容はもちろん形式も、千代紙で作られた巨大おみくじ型や、龍安寺の石庭のミニチュア付など、さまざまに工夫された力作ぞろいになります。

2010年◆「社会で実際に使える」英語教育を目指す

 「社会で実際に使える英語」の習得を目指す鴎友学園では、中1から日本語は一切使わずに英語の授業を行っています。さらに、洋書を使った「多読の時間」を取り入れ、英語を日本語に訳することなくそのまま理解する力を養います。中1の授業を取材しました。この日は文法の現在進行形が学習課題。「あなたのお母さんは今何をしているの?」「兄弟はいる?お兄さんは今何をしているの?」。次々と投げかけられる質問に、生徒たちは自分の家族が今何をしているのかを想像して答えます。会話の実践で文法の使い方を理解します。入学当初は戸惑いを感じる生徒もいたそうですが、「初めはおおまかな内容が分かれば十分。少しずつ詳細な内容を理解できるようになります」と英語科主任の高見信子先生。課題の指示から宿題の説明、構文の解説に至るまですべて英語を用いることで、入学して約半年経った現在、生徒たちはほぼ内容を理解しています。

2009年◆多彩な進路選択が可能な学園生活

 自分らしさを発揮し、自信と責任をもって社会に貢献できる人に成長して欲しいと願う鴎友学園。生徒自身が歩むべき道を見つけ進んでいけるよう、5教科のみならず、それ以外の教科にも力を入れています。中1の音楽の授業は、「アベ・マリア」に原語で取り組んでいました。生き生きとした表情で発声を繰り返すうちに、クラス全員の歌声がまとまっていくのがわかります。担当する柏先生は卒業生。鴎友での生活から、人と違っていいんだ、自分がやりたいことをやっていいんだと強く感じ、夢であった音楽家への道を選択し、実現させたそうです。リラックスした状態で楽しい授業が展開される一方で、いざ進路を考える時期に、音楽を選択しても困らないよう、中1の段階から基礎を徹底的に教えます。「真剣に取り組む生徒には、とことん付き合います」と先生。芸大にも生徒を送り出し、声楽家として活躍している人もいるそうです。
 書道室では、高2の生徒がお皿や湯飲みに文字を書くための練習中。「書道」は「国語科」ではなく「芸術科」に組み込んでいるという同校。どの生徒も自由な発想でのびのびと自分らしさを表現しているようすは、文字を「書く」というより「描く」という印象を受けました。
 中1、高1が必修の園芸の授業は、校舎裏にある畑で野菜作りを行います。中1の段階では、作物がうまく育たず、失敗することも多々あるとか。失敗を通じて、なぜ、どうしてという疑問の芽を育み、解決していく力を養います。高校生になると売り物にしても恥ずかしくない野菜が出来上がるとのこと。園芸の魅力にはまり、大学の農学部に進学し専門の分野で活躍する人もいます。鴎友ではどこに進学するかではなく、何を学ぶかが大切であると伝えています。そのため、発展途上国の開発に携わりたいと土木科に進んだり、医療の道に進んだりと、進路は実にさまざまですが、すべての生徒に手厚いフォローがあり、例えば、芸術科を希望する生徒が一人でもいれば、その子のために授業が開かれると聞き驚きました。どの先生も全力投球で、生徒一人ひとりの夢を後押ししてくれる、そう実感する取材でした。

2008年◆高1 理科・化学実験

 高1の化学最初に行われる恒例の授業が、化学実験『これは何か?』。10種類の薬品(すべて白い粉末)がそれぞれ何なのかを、2人一組、20班に分かれて、班ごとにつきとめていきます。この実験は、中学3年間で学んだ化学の総まとめという目的があります。初回の授業では、実験に関する講習を受けた後、実験方法、使用したい器具、薬品などを自分達で調べ、レポート提出。2回目の授業で実際に実験を行います。そのときの失敗、不備などから、実験内容を考え直したのが、この日の"改良編"。
 「これ、どうやったらいいの?」と手元が止まったり、先生や周りの友達に聞いたりする生徒は一人もいません。授業開始と同時にテキパキと、楽しそうに、次々と薬品やバーナー、スチールウールなどを使いこなしていきます。中学から化学に力を入れているだけあって、白衣姿も板につき、みんな、さながらプチ研究者のよう。実践し、体験することで学ばせたいという、先生方の強い信念と行き届いた温かい眼差しを感じるこの実験の目的は"研究者のスタンス"を学ばせること。「誰も答えを知らないものを調べ、つきとめるのが研究。いちばん大切なのはそのプロセス」という先生方の考えがそのまま伝わってくるような内容です。
 女子校としては理系に進む生徒の割合も多く、選ぶ学科も医学部、歯学部、工学部、農学部など、多岐に渡っています。最近では環境関係の仕事を目指す生徒たちも増えてきたのだとか。「どの大学に入るかではなく、どの学科に行くかにこだわりたい。大学はあくまでも通過点。社会に貢献できる女性を育てるのが最終的な目的」という鴎友学園の教育を受け、大半の生徒は具体的な目標をもって大学受験に挑むようです。
 激動する社会と危ぶまれる地球環境を救い、支えてくれるような人材が彼女達の中から生まれるかもしれない。そんな期待に溢れた実験の授業でした。

私たちがこの学校を紹介します!

Oさん 高校3年生

クラスの級長をしています。鴎友生は自分から動いてくれるので、まとめ役、というよりは、連絡係という感じです。クラスや部活動に関係なく、みんな仲がいいのが自慢です。

「売り出せるほど立派!」って先生も褒めてくれます

中1で週2時間、高1で週1時間、園芸の時間があります。最初に育てるのはラディッシュ。それから、いんげんやブロッコリー、大根など。花もいろいろと育てます。イモ虫が出てくると、池の鯉のえさにするので、学内循環型農業!って言ってます。2011年は、保護者の方の呼びかけで、中1が収穫したラディッシュを野菜不足で困っている被災地に送りました。

ヒーリングスポット!!流れの小径

園芸実習園の水やりの帰り道なので、中1の時にはよく鬼ごっこやかくれんぼをして遊びました。美術のスケッチにくることもあります。野鳥や蝶もよく来るので、理科班が飛来調査をして、学園祭で発表していました。

顕微鏡は一人一台、理系頭を育てる理科実験室

いろいろな実験をするので面白いです。化学実験でちゃんと色が変わると、「やった~!」と思うけど、変な色になることもあって、なんでだろうって考えたり。結局試験管の洗浄不足が原因だったことも(笑)。中3で6人1組でカエルの解剖をした時は、解剖係と、スケッチ係に分かれて協力し合いました。

青春の熱情をぶつける班活動(笑)

ブラスバンドや管弦楽、テニス班にダンス班、班活動はどの班もすごく頑張っていて、みんな青春かけてますね。中1は入班率120%(笑)。高1になっても9割以上の生徒が班活動に参加しています。私は勉強との両立が厳しくなって、ソフト班を高1でやめましたが、班活動をしていない時間が寂しくて、高2で復帰。その時みんなが「やったー!」って喜んでくれて、すごく嬉しかったです。

壇上に並ぶ生徒会役員を中心にさまざまな議題が採決される生徒総会

校友会活動の中心は生徒会役員。中・高の生徒会や委員会、班活動や行事の実行委員会などを統括し、自主的に活動しています。生徒会役員のメンバーはすごいですね。先日近隣住民の方を配慮して、生徒のマナー向上のために新しいルールを作ろうという時も、駅の混雑状況を実際に調査して、この時間帯は通学生徒が多くてうるさいから時間をずらしましょうって呼びかけたり、データをきちんと集めて、よくやっているな~と、感心します。

座談会:校長先生×保護者

西川邦子校長

  • Aさん
    高3に長女が在籍
  • Bさん
    高1に長女が在籍
  • Cさん
    中3に長女が在籍

■「自分らしく生きる生徒の人生を心から応援しています」-西川校長

自分の人生は自分で選んでいかなくてはなりません。その基準になるのは「自分の気持ち」。自分は何が好きなのか、自分らしさとは?中高時代は自分の好きが何かを模索するときです。

一人一人の個性が大切です

西川校長 「その人らしく生きていってくれれば、それでいい」、そう思っています。いろいろな生徒がいて、それぞれ本当に替えがたい大切な個性があります。でも、生徒たち自身にもまだ自分らしさが何か、見えていない場合も多い。だからいろいろと経験することが大事です。受験科目だけに偏らず、芸術科目や体育などもバランスよく学ぶ。生徒会活動や班活動(クラブ活動)をしたり、お友達と会話したり。すべてが、「自分らしさ」を見つける多様な場です。まずいろいろとやってみて、自分の「好き」に目が開くように働きかけています。

かもめ祭、運動会、自分たちで作り上げるから燃える行事

西川校長 かもめ祭実行委員、運動会実行委員ともに各クラス3、4名ぐらい、自分からやりたいという生徒がたくさんいます。一度委員をやると、次はこうやりたい、次はこの係をやってみたいとなって、中1からずっと委員を続ける生徒もいます。やってみて、うまくいけば万々歳だし、うまくいかなくても次につなげようと思える。責任があるから、それだけ充実感があるんでしょうね。本校の教員は失敗した時に「ダメじゃない」とは言わない。まず「よく頑張ったね」、そのうえで「さらに良くするにはどうしよう」。私がよく言う自己肯定感、それが鴎友生のパワーのもとだと思います。
Bさん かもめ祭実行委員は、広報担当、美化担当と、役割分担がきちんとしていて、その組織力に感心しました。飲食店を出すPTA のために、生徒さんが会合に来て、「お母さんたちはこうしてください」ってきちんと説明してくれます。
Aさん ゴミの分別なんか、先生より厳しい。「もう一回やり直してください」ってチェックが入りますから。みなさんでゴミ袋を開けて、セロハンテープと紙を分別し直しました。

「勉強するって楽しい」と思える授業

西川校長 ただ知識を覚えるだけでなく、自分で実際にやってみた感じが学校で味わえると楽しいですよね。理科の実験・観察や、社会の株式売買ゲームなど、各教科いろいろな取り組みをしていて、私も中高時代にやりたかったなあ、と思うぐらいです。「勉強って楽しい」。その楽しさが、すべてのもとですから。
Bさん 娘の学年は総合の時間に「クエストエデュケーションプログラム」をやっています。6つのグループに分かれて、それぞれ与えられたミッションを解決していくのですが、それが、実在の企業から出されるすごく難しいミッション。社会人みたいに、目的に向かってみんなでアイデアを出し合い、相手の意見を聞いて、自分の意見も提案し、意見を調整していく。そういうことが、この時期にできるのがいいですね。
Cさん 卒業生の方の話もたくさん聞けるし、大学進学のさらに先の未来像を見せてくれる学校です。
Aさん 中3の職場見学で薬局に行った娘は、現場を見て「大変なんだ」と、少しへこんでいました。でもやっぱり薬学に進みたいと進路を定めて、今は頑張っています。
Cさん 先輩方は素晴らしい大学に進学されていますが、みなさん「鴎友の勉強をしていれば大丈夫」って言われます。
Aさん 勉強面では、自分なりのペースをつかむまでの中1が一番大変でした。鴎友の教材はオリジナルプリントが多いんです。先生たちが、良い問題を選びたい、その学年の弱いところを補強したいと、毎年改定を重ねていらっしゃって、とても分かりやすいそうです。高3になった娘は、今では自分で考えて、自分から勉強しています。

班活動を通して培われる友情

Bさん 娘が入っているブラスバンド班は総勢百数十名の大所帯なので、定期演奏会はもう大変です。会場を借りることから楽器の搬出、演奏プログラムまで全部自主運営ですから。娘も来年になったら、最高学年としてみんなをまとめていく葛藤や悩みがあると思います。
Cさん 横のつながりだけでなく、縦のつながりもあります。「今日は白の先輩と一緒に出かける」とか、鴎友は学年を入学した時に決まる学年カラーで話すんです。最近親の方もやっと慣れてきて、「ああ、青の学年ね」とか言っています。
Aさん お互いの思考とか、行動とか、6年間一緒にいるうちにだんだん分かってきますよね。娘が「あなたのここが足りない」と言っても、友だちは素直に「分かった、今度から気をつける」って言ってくれたそうです。
西川校長 学校生活のさまざまな場面で、コミュニケーションを取り合い、刺激しあって、一人では出せない力を出してきた経験の積み重ねでしょうね。お互いに認め合い、弱いところを補い合っているのを見ると、どの生徒も本当に優しいなと思います。

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