常に患者さん第一主義。そのためにできることはたくさんある

ちかかね皮膚科(都筑区茅ヶ崎)
港北ニュータウンの中心、センター南に開院して19年。ご自身の闘病生活を振り返り「患者さんの気持ちが痛いほど分かる皮膚科医です」と話す院長の近兼健一朗先生。病気に対する不安や疑問を取り除く一助となるよう病院ホームページには、皮膚病に関する専門知識や知って得する豆知識まで掲載しています。電子カルテの導入による待ち時間の短縮をいち早く実現するなど、患者さんの目線を大切にした病院づくりと、勉強熱心な真摯な姿勢は、多くの方に支持されています。

自己の免疫機能を活性化させ 自然治癒に導くパイオニア

――「患者の気持ちが痛いほどよく分かる皮膚科医」という所以を教えてください。

私自身、昔から体があまり丈夫ではないんですよ。これまでの入院日数は延べで約280日、手術7回、全身麻酔3回、局部麻酔4回、救急搬送4回と、言い出したらきりがありません。だから、患者さんの気持ちがわかる医師として、インフォームドコンセントをモットーに丁寧な説明を心掛け、十分な診療時間を確保するようにしています。そうなると、必要になるのが無駄な待ち時間を減らすこと。それを解決するために、自作の電子カルテを作成し、会計や処方せん発行までを一気に行ったところ、大幅な時間短縮に繋がり患者さんからも好評です。

また、初診の際は、ホームページからカルテの基本データ欄と問診票のフォーマットをダウンロードしてご記入のうえ、来院希望日時をメールで送って頂ければ当日の診察がとてもスムーズに進みます。ホームページと院内には曜日ごとの混雑状況や平均待ち時間が掲載し、患者さんが通い易いよう配慮していますから、それも参考にしてください。

――ホームページの内容が非常に充実していますね。

ホームページも私が作成しています。皮膚病の症状や原因、スキンケアの方法まであらゆる情報を公開しているほか、頂いた質問に対する答えも多数掲載しています。水虫や蕁麻疹、帯状疱疹などの記事は長年、検索ワードでトップに出てくるものなので参考にしてください。また最近では、アトピー性皮膚炎、水虫、水いぼ、ニキビなどの治療法を、当医院オリジナル動画として作成しました。

院内で閲覧できますから患者さんには検査の結果を待つ時間などに見て頂き、ご自身の病気への理解を深めて頂いています。この動画はYouTubeにアップしているのでご自宅のパソコンやスマートフォンからも見ることができます。症状が改善していく流れを見ることで比較的完治まで時間を要するものが多い皮膚病治療に対し、根気強く前向きに臨んでいただきたいですね。
待ち時間が退屈にならないよう、子供用の絵本や各種雑誌を揃えています。近兼先生が自ら手掛けた電子カルテによって、待ち時間が短縮されたことも患者さんから好評です(ちかかね皮膚科:都筑区茅ヶ崎)
ちかかね皮膚科(横浜市都筑区)

――アトピー性皮膚炎などの治療法に特長があるとうかがいました。

アトピー性皮膚炎はステロイド剤などで痒みをコントロールさせる方法が一般的ですが、当医院では、スプレー式液体窒素を使用し免疫力に働きかける治療を行っています。マイナス195.8度の超低温の液体窒素を患部全体にスプレーすることで皮膚を刺激し、ウィルスを壊死させると同時に痒みを抑え、自己の免疫力を活性化させて皮膚の再生機能に働きかけ、自然治癒を促します。一見、治ったかのように見えた状態から再発を繰り返すことも少なくない中で、免疫力に働きかけるこの方法で根本からの治癒を目指します。

この治療法は痛みがないうえ、あっという間に終わるので小さなお子さんも怖がらないとお母様たちからも好評ですし、症状の改善に効果が見られています。皮膚病には複数の要因が絡んでおり、また皮膚の排除機能や修復能力には個人差があります。一人一人異なる治療が必要となるため、私の皮膚科医としての経験から最良の治療法を選択しています。

イルカのようなすべすべの肌になるためには基本的なケアこそ大切

―医院のシンボルマーク、イルカにはどのような意味があるのですか?

幼いころから動物や海の生き物が好きで、獣医学部への進学も考えていました。大学進学の際、いろいろな選択肢を考え、結果として人間の病気に向き合いたいと医学部に進学したわけですが、やはり動物が好きなので医院のシンボルマークには動物をと思いました。イルカは人に友好的で癒しの能力があること、イルカの肌はすべすべしていること、また高尾山から東京の八王子市、町田市を通り横浜市を貫いて三浦半島に至るこの丘陵地帯はイルカの形と似ていることからイルカ丘陵と呼ばれています。そして港北ニュータウンはちょうどイルカの背びれの位置にあたるらしいのです。このことにちなみシンボルマークをイルカにしました。

――健康な肌を保つための秘訣を教えてください。

基本的なことですが、ゴシゴシ洗うと皮膚を傷つけてしまうのでやめましょう。皮膚が傷つくとウィルスが増え、それを追い出そうとする働きから皮膚炎になります。皮膚がカサカサする、痒いなどの自覚症状がある場合は受診をしてください。最近は頭皮トラブルを抱えている患者さんも多く、有名人や海外セレブも実行している、シャンプーを週1回以下にし、他の日はお湯のみで丁寧に洗う「湯シャン」をおすすめしています。

また石鹸を使用する時は液体洗剤によく含まれている「カリ石けん素地」は強アルカリで皮膚に強いダメージを与えるため、肌に優しい天然成分で作られている「石けん素地」の固形石けんを手で優しく泡立てて使用すると良いでしょう。特にお子さんはまだ皮膚が薄いので毎日石鹸で洗う必要はなく、汚れをお湯で流す程度で十分です。あまり手をかけていない子ほど肌が強かったりしますからね(笑)。またタバコ、アルコールなども肌に影響します。全身の体調が皮膚に反映されるので、バランスの取れた栄養と適度な運動、睡眠は肌の健康を保つためにも必要です。


ちかかね皮膚科(横浜市都筑区)

――休日の過ごし方を教えてください。

ゴルフやガーデニングが好きです。ゴルフは妻と一緒に練習に通い、休日には少し足を伸ばして葉山の方までショートコースに行くこともあります。スコアの方は気にしません(笑)。ガーデニングは植栽から剪定、レンガ貼りまで行っていまして、周囲からも我が家のお庭はお褒めの言葉を頂いています。健康維持のためにジムに通い、筋トレやプールで泳ぐこともあります。妻が料理の講師をしていまして、食事の面からも健康をサポートしてくれています。手前味噌ですが、妻の料理は和洋中と、どれもなかなかの腕前です。医院の休憩時間もバランスのとれた食事を用意してくれるので、昔に比べて随分と丈夫になりました。

――最後に読者の方へメッセージをお願いします。

皮膚病は目に見えて症状が分かるものがほとんどです。赤みや痒みが落ち着いても触り心地が正常な皮膚と同じになるまで治療を継続することが非常に大切で再発防止につながります。時間的にも経済的にも患者さんに負担をかけない医療をモットーに日々、診療にあたっていますので気になる症状があれば気軽に、相談するような気持ちで来院して頂けたらと思います。


▲ 院長の 近兼 健一朗 先生 ちかかね皮膚科(横浜市都筑区)

帝京大学医学部卒業後、同大学医学部皮膚科勤務。国立国際医療センター、防衛医科大学校勤務、ボン大学留学を経て、1998年ちかかね皮膚科開院。

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