本物にふれられるたくさんの機会。6年間で自分の夢が必ず見つかる

玉川学園 中学部・高等部:東京都町田市

玉川学園 中学部・高等部では毎週2時間、自分の興味のあることをテーマにした自由研究にとことん取り組みます。バイオリン作りはこの自由研究を機に職業にした卒業生を講師に迎えて作業を進めます。今回は、学校が大切にしていることや取り組みなど、ビタミンママが中学部長にお話を伺いました。

玉川学園の教育3本柱
全人教育・探究型学習・国際教育

幼稚部から大学、大学院までがワンキャンパスにそろう玉川学園。創立者の小原國芳先生は「人間形成には真・善・美・聖・健・富の6つの価値を調和的に創造することが大切」と考えました。これに基づき、全人教育、探究型学習、そして国際教育を教育の柱としています。

夢はあきらめなければ実現することを理解してほしい、そんな思いから玉川学園では「本物にふれる機会」をたくさん設けています。また、12の教育信条にも掲げられている自学自律の精神のもと、6年間かけて自分の研究テーマに取り組む探究型学習に力を入れていることも、玉川学園の大きな特長です。

化学の自由研究では、液体窒素に実際に触ってみたり、膨らませた風船をつけてその変化を観察したりします
玉川学園 中学部・高等部:東京都町田市

学園内には理科教育専門校舎『サイテックセンター』があり、プラネタリウムも併設されています。また、芸術専門校舎『アートセンター』のほか、教育博物館やナイター設備もある人工芝の広大なグラウンドなど、生徒の得意や興味を全面的に後押しする環境が整っています。「創立以来行っているスキー学校では、オーストリアの国定インストラクターを招いて実施することもありました。教育に対しては何事も惜しまない、という小原先生の思いが今なお受け継がれています(中学部長・中西郭弘先生)」。

伊江島のサンゴを学園内で育てながら、食性や色などについて研究し、7月末には元の海へ戻します
玉川学園 中学部・高等部:東京都町田市

何のために学ぶのかを学校、生徒、
保護者、社会の四位一体で考える

中1はグローバル刃物メーカーの貝印株式会社が開発した紙カミソリ(R)についての特別授業を受けました。この授業のテーマは“カミソリから学ぼう~プラスチック資源循環法と紙カミソリから考えるものづくり”。SDGsにどう貢献するか、どのような場面で使ってもらえるかなどを考え、“紙カミソリ(R)”のキャッチコピーと広める方法について貝印の方にプレゼンテーションを行いました。

「どのプレゼンも甲乙つけがたい内容のものばかりで、貝印の広報の方からも非常に高い評価をいただき、玉川学園の教育が浸透していることを改めて実感しました。身近な課題に目を向け、問題点と解決策を見出す。そんな生徒のやる気を、教員だけでなく、保護者や社会と一緒になって応援します」。

紙カミソリ(R)のプレゼンで優勝したキャッチコピーは「世界初!! 身近なところから地球を守ろう!!!」でした
玉川学園 中学部・高等部:東京都町田市

ビタミンママ編集部の注目ポイント

玉川学園で培われた探究心は世界レベル!
国際学生科学技術フェア(ISEF)に日本代表として出場

自由研究とサイエンスクラブの活動を通して研究を続けた松井了子さん(高3)の「熟成梅酒が琥珀色になる理由」が高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC)で花王賞を受賞。松井さんに、この研究についての思いや将来の夢を伺いました。

母が毎年、梅酒を漬けるのですが、緑色の梅の実を無色のアルコールに漬けると、なぜ琥珀色になるのか不思議に思っていたのが、この研究を始めたきっかけです。もともと理科が好きでサイエンスクラブに所属していて、自由研究とクラブ活動の時間を使って研究を進めました。たくさんの仮説を立てて、ウェブや学校にある文献を参考に実験を行い、分光光度計など、サイテックセンターの設備を最大限に活用し、先生やクラブの先輩にも助けてもらいながら、琥珀色になる大きな理由はポリフェノールと、氷砂糖が関係していることが分かりました。高校生・高専生科学技術チャレンジで入賞して、国際学生科学技術フェアに出ることは夢だったので、この結果は本当にうれしいです。将来は例えばお味噌など、日本の伝統的な食品の研究をして、世界中の人々に健康的な食生活を提案できる研究者になるのが夢です。

玉川学園 中学部・高等部:東京都町田市

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お話を伺ったのは

玉川学園中学部長 中西郭弘先生