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脳科学をベースにした、治癒能力を引き出す治療
脳の働きを知りたかったという院長の加藤先生は、理学部を卒業し一度社会人となるも、医学部で大脳生理学を学ぶため再び大学・大学院へ。卒業後、アメリカの2つの大学で記憶に関する脳の研究を行い、帰国。精神科医として統合失調症、人格障害、気分障害、てんかんなど多くの症例を手掛け、現在は最新の脳科学もふまえた心の治療にあたっています。
「ここに通って病気が治るということが重要」という加藤先生。リラックスして診療が受けられるよう、院内の色調や照明の強さなどにも細かく配慮しています。治療の第一歩は患者さんに病状を十分に理解してもらうことと、どうしてその症状が起こっているのかを探ること。初診のカウンセリング、心理テスト、血液検査で症状を見極めた上で、人間が本来持つ治癒能力を最大限に引き出すために、認知療法や心理カウンセリングを行います。症状によっては治療が長期化したり投薬が必要な場合もありますが、「何を目指して治療するか。何をもって治ったというのか」を考え、患者さんの気持ちに寄り添った診療に努めています。
心の病は身近な病。カウンセリングで早期発見を
「ストレス社会ともいわれる現代社会では、心の病にかかる可能性は誰にもあります」。進学、就職、結婚などのほか、出産、子育て、介護、更年期障害と、女性の生涯にはさまざまな不安要因があります。女性の脳は男性に比べてストレスの影響を受けやすく、うつ病の一歩手前の症状を訴える方も多いとか。気分が落ち込むなどの症状を感じたら、心療内科や精神科を敬遠せず、気軽に相談に来てほしいといいます。「不眠、頭痛、意欲・食欲の低下などはうつ病のサイン。症状が2週間以上続くと治りにくくなるので、早期発見、早期治療で重症化や再発を防ぐことが大切です」。
また、ストレスで苦しむのは子どもも同じで、不登校やチック症状などは、言葉で表現できない子どもからのサインです。普段から親子の信頼関係を築いていると、子どもも言葉で訴えやすくなるので、「○○ちゃん大好きよ」と分かりやすい言葉で伝えたり、スポーツやゲームを一緒にしたりするのが効果的だそうです。子どもが広汎性発達障害の場合は、社会へのスムーズな適応のためにも早期に専門的な治療や教育を受けることが肝心。カウンセリングの時に描く絵でほぼ100%発見できるそうなので、異変に気がついた時はすぐに受診することを勧めています。「気になることはとにかく相談。一人で悩まないで」という力強い言葉をいただきました。

東北大学理学部、山形大学医学部、同大学院卒業。
ワシントン大学、エール大学、科学技術振興事業団、川室記念病院に勤務後、高知医科大学神経科精神科助教授、高知大学医学部神経科精神科教授、相模が丘病院副院長を経て、2010年もりの緑メンタルクリニック開院。
先生の横顔
「5年半にわたる米国時代は、忙しい研究の合間を縫って、家族でよく旅行しました」という加藤先生。学会のたびに会場近くの観光地を巡るのが楽しみだったとか。特に忘れられないのが、ワシントン大学からエール大学への転勤の時の引っ越し。レンタルしたトラックに家財道具一式を積んで自分で運転し、セントルイスからコネチカットまで3日間かかったのも、いい思い出。今では忙しくて、なかなか家族旅行もできないのが残念だそうです。
- 更年期障害とはどのようなものなのでしょうか? (心療内科)
- 閉経の前後10年間ぐらいを更年期と呼び、その間に現れるさまざまな症状を総称して更年期症状といいます。女性ホルモンの一種であるエストロゲンの減少により、のぼせ・ほてり・発汗などのホットフラッシュや動悸を始めとするさまざまな身体症状が現れます。また、エストロゲンには脳の働きを安定化する作用があるので、その減少により、大脳辺縁系(感情や記憶をつかさどる部位)の働きが不安定となり、不安やイライラ、気分の落ち込み、意欲の低下などが起こります。更年期症状は加齢とともにほぼすべての女性に現れますが、これらの症状が日常生活に支障をきたしたり、大きな苦痛を伴う場合に更年期障害と呼ばれます。
- 更年期障害が引き金となって起こる精神的な症状はあるのでしょうか? (心療内科)
- 更年期の精神的症状で最も多いのはうつです。もともと女性は不安を感じやすいという脳の働きがあるため、男性に比べてうつになりやすく、男性のほぼ2倍の確率で発症します。この年代は、家庭では子どもが独立したり、職場では中間管理職に就いたりと、環境や立場が大きく変わり、さまざまなストレスを感じる時期ですが、ストレスに対する耐性は加齢とともに低下します。ですから、今までなら耐えられたようなストレスでも、うつの引き金になることもあります。また、うつだけでなく、大脳辺縁系の働きが活発になりすぎることで、妄想などを伴う統合失調症などの精神的症状も現れやすくなります。
- 更年期に起こる精神的症状にはどのように対処すればいいですか? (心療内科)
- 更年期症状の現れ方には個人差がありますが、「疲れているのに眠れない」「食事が取れない」などの症状が出たら要注意です。無理をしないで、仕事をしている場合は思い切って有給休暇をとる、ご主人が単身赴任中ならWEBカメラを使って家族と頻繁に話すなど、避けられるストレスは上手に避け、ゆっくり休息を取るようにしてください。また、「言語化」することは、最高のストレス解消法です。もともと女性の脳は言語的な場所が非常に発達し、言語的コミュニケーション能力に優れています。避けられないストレスは、女性ならではの井戸端会議などを大いに活用して、自分が感じていることを積極的に言葉にして話すようにすると、ストレスを上手に解消することができます。さらに、これらの精神的症状は、脳の活動性異常が原因なので、薬物による治療が非常に有効です。精神科の薬と言うと抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、脳も胃や腸と同じ臓器の一つ、血圧が高くなった時に血圧を下げる薬を服用するのと同じ感覚で、気軽に心療内科や精神科を受診していただきたいですね。
精神的症状も、早期発見、早期治療が有効です。「病気じゃない」「そのうち治る」と我慢すると、症状がこじれて悪化します。「ちょっとおかしい」「とてもつらい」と感じた時には、まず休む。そして大いにおしゃべりを楽しむとともに、心療内科、精神科の助けも借りて、無理せず、ストレスのない、楽しい更年期を過ごしてください。
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・ネットで自分の症状と一致する病気を見つけました。通う決心がつかなかったのですが、メールで相談したことで通い始めることができました。
・内科、皮膚科、産婦人科など他のクリニックと入り口が同じなので人目を気にすることがありません。
・初診は家族による相談もできたので、助かりました。
・臨床心理士によるカウンセリングや認知行動療法も実施。費用の一部を国が負担してくれる自立支援制度の利用もできます。